法律用語

法律といえば当然守らなければならないルールでありながら、漢語や独特の言い回しが多く、難解でとっつきにくいものになっております。当然ルールであるため「知らなかったでは済まされない」こともあります。でも実際において本当に知っておかなければならない用語は10種類であり極めて少なく、この用語は比較的平易なものであり日常生活でも多々使われております。皆様も一度は必ず耳にしたこともあれば、使われた事もあると思われます。資格試験を受験される方は勿論、社会人としても常識的な言葉であるため一度見直してはどうでしょうか。以下でご紹介する用語はもっとも重要なフレーズです。

■「みなす」と「推定する」
「みなす」事実と異なっている場合においても、法律上においてある事柄は事実である事を確定する意味合いです。つまり確定や決まるなど強い意味合いを持ちます。一方「推定する」は、はっきりしない事柄に対して、法律上や前例など様々な要素から判断した仮定的な意味をもちます。こちらは後で事実と異なっていた場合は修正が可能な仮の意味合いです。

■「適用」と「準用」
平たく言えば「あてはめ」を意味しますが、両者は似ているようで全く異なります。「適用」はある事柄について、予め定められていたルールにあてはめて処理を行う事です。コンピュータの世界でもお馴染みです。一方「準用」とはある事柄について、類似したルールに基づき、必要に応じて変更等を行ってあてはめて処理を行う事です。あるルールを基準として、それに倣って処理を行う意味づけでしょう。同じ意味合いに近いもとして「準拠」や「準じて」があります。

■「または」と「もしくは」
この言葉は普段でもよく使われます。一見して意味合いは似ていると思われますが、まったく異なる性質です。「または」は似たような複数の事柄が発生したとき、どちらかを選ぶ事です。一方「もしくは」は「または」に対して条件が複雑化されたもの、つまりある一定の条件の中で選択肢が増えた場合どちらか選ぶ事をさします。このフレーズ微妙なところで差異があり使い方は非常に難しいです。

■「及び」と「並びに」
これも曲者です。両者は一見して同じ意味を指しますがはっきりした違いがあります。「及び」は複数ある事柄を単純に並べる形で述べることがあります。「並びに」は性質が異なる事柄を区別する意味合いで使われます。「及び」はどちらかというと性質が近い事柄をまとめる事に使用しますが、「並びに」は互いに性質が異なる事柄をまとめる事に使用します。

■「以上」と「以下」並びに「未満」と「超える」
自動車の免許を取得された方は教習所で必ず習うフレーズです。ある基準に対して数量関係の表現手法で、「以上」と「以下」は、基準と成る数量を含めたものであります。それに対し「未満」と「超える」は基準と成る数値を含めない事です。たとえば飲酒喫煙は20歳未満は法律で禁止されておりますが、これは20歳を含めませんね。また最高速度「50Km以下」は最高速度50Kmも含める事です。

普段何気なく使っているフレーズも、厳密に考えてみたら間違っていることもある事を改めて実感いたしました。言葉の表記、殊に日本語は曖昧な表記がありこれがわかりにくくさせている所もあります。今回ご紹介したフレーズだけでも正しく理解できれば、難解な言い回しも分かりやすく理解することに大いに役立つを思われます。