新型コロナウイルス・ワクチン接種に不審電話相次ぐ

新型コロナウイルスのワクチン接種に便乗し、金銭を要求する不審な電話や訪問が全国で相次いで報告されている。千葉県警によると、千葉県内でほかれまでには確認されていないが、県警の担当者は「いつ電話がかかってきてもおかしくない。ワクチン接種で金銭が要求されることや、個人情報がメールや電話で求められることはない。不審な電話などがあれば警察などに報告して欲しい」と注意を呼び掛けている。

大阪府は3月2日、80代女性の固定電話に市職員を名乗る女性から「4000円の新型コロナウイルスのワクチンが400円で打てる」「明日自宅に伺う」などと連絡があった。栃木県日光市の高齢女性に同20日、市職員を名乗る男性が電話で「ワクチンの接種は有料」などと現金の振り込みを求めてきた。

和歌山県警では同3月22日、市の職員を装った男女2人が60代の男性宅を訪れ「金を払えばワクチンの優先接種ができる」と虚偽の説明をした。いずれの事件も住民が不審に思い被害は無かった。

高齢者への優先接種は4月12日から始まり、千葉市は同日、高齢者施設でのワクチン接種を開始する予定、接種費用は国が負担するため無料でワクチン接種できる。

一方で、新型コロナウイルス感染拡大に便乗した他の不審な電話は県内でも確認されている。県警によると、金融機関の職員を語ったり、宅配業者を名乗ったりするなど、様々なパターンがある。

助成金に関する架空のサポートセンターを名乗り「コロナの関係で新たな制度ができた」と電話してきた例や、病院の関係者を装って「息子さんがコロナでうちに入院した」と言った虚偽の電話、親族を装い「コロナの件で銀行の封鎖が始まるからお金をおろして家に置いておいた方がよい」などと言ったもので、いずれも詐欺に遭う可能性が高いという。