発達障害者の強みと弱み

ここ数年で「大人の発達障害」というワードを、テレビや書籍などで見聞きする事が増えて来ました。当HPへも「発達障害 就労支援」などでたどり着かれる方が増えていますし、実際に当事業所にも発達障害当事者の利用者さまが何名かいらっしゃいます。

発達障害とは?

日本の行政上の定義では、発達障害者支援法が定める「自閉症アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害学習障害注意欠陥・多動性障害(ADHD)その他これに類する脳機能の障害 」とあります。

発達障害を持つ方のお悩みを、インターネット上で拾ってみると…

  • 学生の頃から忘れ物、無くしものが多い
  • 「あれ持ってきて」「適当なところで切り上げて」など曖昧な指示だと混乱する
  • 遅刻や集合場所を間違えたり、迷ったりが頻繁
  • うまく計画が立てられず、期限までに課題や仕事が終わらない
  • 生活上や業務上で、自分のルーティンにない事が起こるとパニックになる
  • 2つの事を同時進行出来ない
  • じっとしていられず、教室内やオフィス内をウロウロしてしまう
  • 過集中時と無気力時の差が激しい
  • 興味のある事には何時間も打ち込めるが、そうでないものには手がつかない
  • 自宅の部屋も、職場のデスクも、散らかって整理整頓が出来ない
  • 音に過敏で、話をしている人の声と雑音の区別がつかなくなって聞き取れない
  • こだわりが強く、独自のルールを外れるとパニックや混乱、イラついてしまう

などなど、とても多くの悩みを抱えながら生きている方が多いです。しかも多くの発達障害当事者の方は、健常者の方といっけん何も変わらないように見えてしまうため、「だらしがない人」「空気が読めない人」「仕事が出来ない人」という見られ方をしてしまい更に深く悩み、二次障害としてうつ病なども併発してしまったりするのです。

脳の構造のせいで起こっている事なので、本人にはどうしようも出来ない部分が多くあります。健常者が発達障害を正しく知って理解する事がとても重要だと感じますし、当事者自身も「発達障害」を認知してもらうための活動(例:カミングアウト・自分の取扱説明書を作成し、身近な人や職場の上司に渡すなど)も効果的かもしれませんね。うつ病のように、今後正しく広く認知される事を願いながら、わたしはこの記事を書いています。(自身は発達障害当事者ではありませんが、身内にグレーゾーンがいます。)

自分の強みと弱みを知ること

上記に示したお悩みは、発達障害の「弱み」だけに見えるかもしれませんが、「弱み」と「強み」は表裏一体だったりします。健常者も障害者も関係なく、人は強み弱み(得意、苦手)を持っているものです。

発達障害は一人ひとりの症状にかなりばらつきがありますので、まずは自分自身をよく知る事が大切だと思います。欠点だと思っている事でも、実は他人から見たらものすごい長所だったりします。

例えば、得意分野の仕事で過集中が発動すれば「ものすごい集中力で仕事が早い!」となりますし、独自のルーティンがある方は、検品やシール貼りなど長時間同じ作業が苦にならなかったりして「コツコツと正確なお仕事が出来て頼れる!」となります。

今お仕事に悩まれている発達障害のみなさん、ぜひご自身をよく知り、特性を生かしたお仕事を探してみてください。「そんな事言われたって、自分がよくわからないし、何の仕事が向いているかわからない…」そんな風に思って今現在お仕事する事に踏み切れないでいる方、一度は一般企業に就職したけどうまくいかなかった、そんなみなさんとのご縁があれば、嬉しいです。

当事業所はPC作業から軽作業、ハウスクリーニングなど様々なお仕事がありますので、いろいろ試しながら一緒に合うお仕事を見つけていきましょう^^少しでも気になった方は、気軽にお問合わせ、見学にいらしてくださいね♪